
売上の100%がReddit由来。$3.3k MRRのLeadverseが「自分のプロダクトで自分を売る」まで
何本作ってもほぼ$0だった個人開発者が、プロダクトそのものをDistributionに変えたケース
売上の100%がReddit由来。$3.3k MRRのLeadverseが「自分のプロダクトで自分を売る」まで
個人開発で難しいのは、作ることより「最初の顧客をどこから連れてくるか」かもしれません。
LeadverseのFounder、Jakub Mužík氏も、何本ものアプリを作ってきました。多くはほとんど売上にならなかったと本人は振り返っています。
その中で伸びたのが、Reddit上で「このツールが欲しい」「この仕事を頼める人はいないか」と書いている人を見つけるLeadverseでした。2026年8月11日のIndie Hackers取材では、Leadverseは月3,300ドル規模の売上と紹介されています。
この事例で面白いのは、Redditでバズったことだけではありません。
Leadverseは、自分の顧客を探すためにもLeadverseを使える。
つまり、プロダクトの中核機能そのものがDistributionになっています。
「今困っている人」を見つける
Leadverseの現在の公式サイトでは、Reddit上で製品やサービスを探している人の投稿を見つけ、見込み度を判断し、返信やアウトリーチにつなげるサービスとして説明されています。
一般的な営業リストは「この会社は条件に合う」という静的な属性から候補を作ります。一方、Redditには「こういうSaaSを探している」「この問題を解決できる人はいないか」という課題表明があります。
Leadverseが拾おうとしているのは、この“今困っている”というシグナルです。
Leadverseを売りたいなら、「リード獲得に困っているFounder」をLeadverseで探せばいい。製品を使うことと顧客を探すことが同じループになります。

アイデア自体もRedditで見つけた
Indie Hackersの取材によると、きっかけは約10カ月前に見たReddit投稿でした。ある投稿者がBuilderたちに「何を作っているか教えてくれれば、その製品を探していそうなReddit投稿を送る」と提案したところ、多くのコメントが集まりました。
Mužík氏はそこで、リード獲得への需要そのものを見つけます。
つまりLeadverseは、Redditを単なる宣伝先として選んだのではありません。課題の発見、顧客の観察、最初のDistributionが同じ場所にありました。
「登録者を増やす」が途中から間違ったKPIになった
Leadverseは最初、フリーミアムで始まりました。しかし、ここで問題になったのがAI原価でした。
Indie Hackersの取材では、Leadverseのリード生成エンジンはAIを多用し、LLM APIがコストの大部分を占めていたと説明されています。Redditから無料登録が増えるほど、売上にならないAI処理も増えます。
そこでLeadverseは、フリーミアムからカード情報を必要とする無料トライアルへ変更します。現在の公式サイトでは、7日間の無料トライアルと月49ドルのプランが案内されています。
2026年2月、Founder本人はRedditで、Leadverseが2,600 signupsを超え、約1,300ドルMRRになったと公開しています。同じスレッドでは、84人の有料顧客と約30%のtrial conversionも明かしています。
AIを使うサービスでは、無料ユーザーも原価を発生させます。登録数だけでなく、trial→paidや1ユーザーあたり原価まで見ないと、成長が赤字を拡大することがあります。

Redditでの営業も「いきなり売らない」
Founder本人の2月の投稿では、Reddit DMについても具体的な方法を公開しています。
最初のメッセージに製品リンクや営業文句を入れず、相手の投稿に反応して会話を始める。その後、相手が興味を示した場合にだけツールを説明する。本人はこの方法で約30%の返信率だったとしています。
ここもLeadverseの設計と一貫しています。「誰にでも同じ営業を送る」のではなく、すでに課題を表明している人を見つけ、文脈のある状態で話しかける。
プロダクトが「自分を売れる」と何が強いのか
この構造には3つの利点があります。
1つ目は、Founder自身が厳しいユーザーになれることです。リードの精度が悪ければ、自分の営業成果も落ちます。
2つ目は、製品の価値を説明しやすいことです。「LeadverseでLeadverseの顧客を見つけています」と言えれば、それ自体がデモになります。
3つ目は、Distributionとプロダクト改善が同時に進むことです。集客活動がただのマーケティング費ではなく、製品のテストにもなります。
持ち帰るべき問い
Leadverseの学びは「Redditを使うこと」そのものではありません。
プロダクトが解く仕事と、自分が顧客を獲得するときの仕事を重ねられないか。
分析ツールなら自分のサイトを分析する。SEOツールなら自分の記事を伸ばす。営業支援なら自分の見込み客を探す。
成立するなら、その利用自体がケーススタディになります。
まとめ
Leadverseは、何本もの売れなかった個人開発を経て、2026年8月時点で月3,300ドル規模まで伸びたと報告されています。
参考になるのは成功額そのものではありません。顧客が課題を表明しているRedditでアイデアを見つけ、その投稿を探すプロダクトを作り、そのプロダクトで自分自身の顧客も探したこと。そして、大量の無料登録がAI原価を悪化させると分かると、登録者数を追うより料金モデルを変えたことです。
個人開発でDistributionを考えるとき、「どこに広告を出すか」の前に確認したい問いがあります。
このプロダクトは、自分自身を売るためにも使えるだろうか。
参考情報
- Indie Hackers: https://www.indiehackers.com/post/tech/launching-countless-apps-until-one-gained-momentum-and-hit-3-3-k-mrr-U9btJ44RYRcAaukCqHoj
- Founder本人のReddit投稿: https://www.reddit.com/r/microsaas/comments/1qtz8pt/from_the_corner_of_my_95_office_my_project_just/
- Leadverse公式: https://leadverse.ai/